「間違いこそ、宝物!」2015.9
前回、計算ミスを侮るな、という話をしましたが、今回も間違いについて。
時々「間違いをこっそり直して、○をつけている」子に出会うことがあります。「解き直しするのが面倒くさい」からやっている場合は一言注意すると直るのですが、要注意なのが、正解にのみ価値があると思っている場合。認めてもらいたい気持ちの表れでもあり、また、プライドを傷つけないためにもただズバリと指摘するわけにはいきません。
こういう場合、まずは私は気づかぬふりをします。でも、答え合わせを本人にさせずに私が行うようにする。そして、間違いがあった時にこそ大げさなくらいに褒めるのです。ソクラテスの有名な言葉『無知の知』の話をすることも。そして、「間違いを見つけて、そこを一つ一つ直していくことが本当の自分の力につながるんだよ」と言い続けるのです。皆さんは、お子さんを褒めるとき、どのように褒めていますか?結果のみを褒めていませんか?同じ100点を褒める場合でも、「100点をとったこと」を褒めるのではなく、「100点をとれるくらい頑張ったこと」を褒ること。そして、100点をとれなかった時にも、できなかったところを指摘するだけではなく、できた部分も振り返ってあげること。子供の自己肯定感が育つにつれ、こっそり直しは減ってくると思います。