勉強を伸ばすカギは日常生活にある ②失敗の効用を知る 2019.2
前回、日常生活の中での心と体と頭の使い方の「癖」が、勉強や仕事、人生に影響を与えるという話を書きましたが、今回はその中でも最も重要な心の使い方について。
よく、心どのように保つかという話になると、積極的な状態を保つことが大切とは、様々な書物などに書かれています。しかしそれよりもまず、「失敗」に対する考え方を変えることが大切であるとわたしは考えます。
失敗すると、やる気がなくなったり叱られたり。失敗とは多かれ少なかれ、いやなものです。高校入学早々先生が「20点取ったら、まだ80点分も学ぶことがあるなんてすばらしいと喜べ」と話し、とても驚いたことがあるのですが、これは本当に大切なことだと思います。もちろん本番の入学試験やテストなどでは間違えない方がよいですが、練習段階においては間違いが多い方がそこから気づきや学びをたくさん得ることができ、勉強になるのです。そして、テストで極めて優秀な成績を取る子供たちは、失敗しないからよい成績を取るのではなく、失敗に対する見方が違っており、失敗や間違いそのものにではなく、「なぜ間違えたのか」「どこに問題があったのか」と、いう、原因分析と対策に心を使っているのです。
まずは失敗の効用を知り、考え方を変えること。そうして初めて積極的な行動が実を結びだすと、わたしは思います。